先日,ガジェットをテーマにした院内レクチャーを行いました。
もともと約1年前に前職場で作成したスライドで,当時の研修医やレジデントたちからのリクエストを基にクラウドストレージやデバイス連携を用いた効率的な資料管理,ソフトウェアを用いた作業効率アップなどLifehack的な内容をまとめたところ,けっこう手応えのあるレクチャーでした。現職場のチームメンバーと話していた際にLifehackが話題に上がったため一部内容を更新してお話しました。
ガジェットレクチャー
何故,ガジェットについて学ぶのか?
このレクチャーのメッセージは
①経験,知識の効果的な集積→日常業務の質向上
②効率的な作業環境の構築→時短の達成
です。
日進月歩で進化していくテクノロジーを目の当たりにし,ガジェットや生成AIなどのテクノロジーをearly careerのうちから使いこなす重要性を実感しています。
特に私のように総合診療や集中治療に携わる医師は,幅広い疾患に関する知識をアップデートし続け,日常業務の中で効率的に情報を引き出す必要があるため,テクノロジーの力を借りて知識の外付けストレージを増やしています。(私は「10秒以内に引き出せる情報は自分の実力」を持論としています)
予算や興味に応じて実現できる環境は異なるものの,ガジェットは21世紀を生きる私達にとって必要不可欠なツールです。後輩たちにも,研修医,ひいては学生時代からテクノロジーをフル活用して経験を集積する環境構築の重要性を説いています。
近年,大学講義のオンライン化とともに講義資料はpdfで事前配布が当たり前となっており,当科をローテートしてくれる初期研修医や学生たちもiPad片手に情報検索してくれています。
一方で私が医学生だった約10年前は,ガジェットは現在のように安価で高性能なものではなく,クラウドストレージも普及していませんでした。講義資料も紙で配られていましたが全て処分してしまい手元には何も残っていません。。。(過去に戻って阻止したいです笑)
時の流れの速さというのは恐ろしいものです。
データ管理
- デスクトップをきれいに
- フォルダは階層化して管理
- 検索で引っ掛けやすいタイトルを付ける
などのポイントは基本的ですが重要です。
三種の神器
私はApple信者です。(COIはありません)
もちろんメリット,デメリットはあるものの,臨床医に好まれるのにはいくつかの理由があると感じています。
iPhone,iPad,MacBookは三種の神器と呼ばれており,これら3つのデバイスを駆使することで相乗効果で作業効率が向上します。
(三種の神器は諸説あり,iPhone,Apple Watch,AirPodsAirPodsを指すこともあります)。
また,クラウドストレージを有効活用して資料のデータベースを集約することで,デバイス間の情報共有がシームレスになります。
ソフトウェア
近年,ノートPCやiPadなどのタブレット端末の性能を最大限に引き出すソフトウェアが次々登場しています。
ちなみに,私のMacおすすめアプリは以下のとおりですので興味がある方は調べてみていただければと思います。(Apple製品の話ばかりで申し訳ありません・・・)
BetterTouchTool,BetterSnapTool,PopClip,Clipy,Yoink
ちなみに,メモアプリを使ったまとめの作り方(私は最近EvernoteからNotionに移行しつつあります)やFeedly,メルマガ,お役立ちスマホアプリなどを用いたself improvementについても少し言及しました。
ディスククリーンアップ
「PCを買ってしばらくすると動きが重くなる」と困っている方には是非一度お手持ちのPCのディスククリーンアップの方法を調べていただきたいと考えています。
データバックアップの重要性
せっかく集めたデータを失わないために,クラウドストレージの使用とPC本体のバックアップは本当に重要です。
最近,自分自身がクラウドとバックアップのお陰で命拾いした経験があったので,より一層これらの重要性を痛感しています。
自分は専攻医時代にガジェットの師匠に出会い,学んだことをベースにして現在の作業環境を構築するに至りました。師匠が惜しみなく自分の経験を後輩たちに伝えている姿を見て,自分も学んだことをわかりやすい形で後輩たちに伝えようと心に決めています。
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