少し前にmedicinaで甲状腺クリーゼについての原稿を執筆しました。
ホスピタリスト,インテンシビスト双方としての経験を踏まえて,甲状腺クリーゼの診断,薬物治療に始まり,ICU→一般床退出までに行うべきtransition of careや急性期離脱後のマネージメントについて概説しました。
甲状腺クリーゼのように稀な病態は,ジェネラリスト個人の臨床経験のみではilness scriptの確立が難しい側面があるのと,Just in case learningとしてジェネラリストが論文を目にする頻度も高くないため,商業誌などで繰り返し啓蒙していく有用性は高いと考えています(自分自身も執筆プロセスを経て多くの学びがありました)。
執筆に際しては本邦における抗甲状腺薬の保険適用や製剤規格,添付文書を考慮した具体的なマネージメントの記載を心がけました。また,周囲の専門家達へのヒアリングも踏まえて内容の推敲を重ねましたので一読いただければ幸いです。

medicina Vol.61 No.10 | 雑誌詳細 | 雑誌 | 医学書院
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